私がやってきた文章の勉強は、もっぱら「文章術の本」を読むことが中心でした。
文の書き方って学校で習うわけでも誰かが教えてくれるわけでもないので、本などを使って独学で学ぶ必要があったからです。
ただ、文章術の本といっても「書店には膨大な数があるし選び方もわからない」ので、とにかく手当たり次第に読んでみて、知識を得ていきました。
今回は、そんな私が読んだ文章術本の中から、「これは役に立ったな」っていうおすすめを、3冊に厳選して紹介していこうと思います。
文章に悩んでるって人は、よろしければぜひ参考にしてみてください。
すぐ役立つ!ブロガーの私が読んだおすすめ文章本3冊を紹介!
1冊目『20歳の自分に受けさせたい文章講義』古賀 史健
まずはこちら、古賀史健さんの『20歳の自分に受けさせたい文章講義 』ですね。
紹介1冊目からなんですが、これは私の中での文章術のバイブルになった本です。
これが、私が文章を書く上でのベースになりました。
詳しい中身については説明しませんが、私がこの本の内容で今でも胸に刻みこんでいて、文章を書くときにずっと意識していることがあるので、そちらだけ紹介しておきます。
それは「あの頃の自分に向けて文章を書く」っていうことです。
文章は「あの頃の自分」に向けて書く
何かを見たり聞いたり知ったりした時に沸き起こった感情を、文章に書いて伝えるとき、一体どのように書くべきなのか?どうすれば抱いた感情と最も近いように伝えられるのか?
その答えが、ほかならぬ何も知らなかったときの「あの頃の自分」なんですね。
あの頃の自分を意識して自分が理解できるように書くことで、自分と同じ悩みを抱えているような不特定多数の「見知らぬ誰か」にも響くような文章が生まれるのです。もちろん「特定の誰か」を意識して書いても構いません。
要するに、誰かに向けて書かれた文章でないと、誰にも伝わらないし誰にも刺さらないということです。
ちなみにこの本は、古賀さんが「駆け出しライターだった頃」の、何の知識もなく苦労した「20歳の自分」に向けて書いているようです。
私もこの記事を、文章の書き方がわからず書店のビジネス書棚の文章術コーナーをさまよっていた頃の自分に向けて、書いています。
これ読めば間違いないよ自分って。
ほぼ同じ内容でスマート新書版もある
20歳の自分に受けさせたい文章講義と同じ内容でスマート新書版のものも出ています。
スマート新書とは、気楽に持ち運べて手にもなじみやすいスマホサイズの本のことです。カバンの隙間やポケットにも収まるサイズなので便利ですね。
私も常にカバンの中に入れていて、出先のカフェなどで作業するときでもちょくちょく読んで参考にしながらブログを書いています。
中身は本家の大事なところだけを濃縮したような内容です。
2冊目『読みたいことを、書けばいい。』田中 泰延
続いては、田中泰延さんの「読みたいことを、書けばいい。」です。
このタイトルを見たとき、文章を書くためにライティングの勉強をしたことがある人間だと「んっ?」ってなると思います。
だって従来の文章術本と真逆なのですから。
一般的には自分を押し殺して文章を書く
たとえば、一般的なブログ記事でのライティングを例にします。
ブログを書く際は、まず基本的に読み手となるターゲットやペルソナを想定します。そして、その人たちのライフスタイル・興味に合わせて読んでもらえそうなキーワードを選定し、記事を書き進めていくのが常識です。
つまり読んでくれる人に向けて書くのであって、自分の読みたいことなんて二の次なんですよね。
正直、面倒くさい作業ですが、これによってより多くの人に読まれる記事を書くことができるとされています。
でも、この本は「(自分の)読みたいことを、書けばいい。」っていうタイトルから、型にはまらない衝撃がありました。
自分が読みたいことを書けば、自分が楽しい
自分が読みたいことを書くだけなら、なんと気楽でいいことか。
書くために面倒な工程を踏んでいた私は、まずこのタイトルに心救われましたね。
この本の著者が伝えたいことは、「自分が読みたいことを書けば、自分が楽しい」という原理、考え方です。
著者は「自分がおもしろくもない文章を、他人が読んでおもしろいわけがない」という考えのもと、自分が読みたいことを書くのだと、本書で語っています。
ある意味、前述した「あの頃の自分」に向けて文章を書いている古賀さんと同じで、自分が読み手として文章を書くということですね。
文章テクニックうんぬんよりも、読み物として面白い本
この「読みたいことを、書けばいい。」は、普通に読み物として面白いです。
内容的には文章術というよりもエッセイに近いような、読み物として充分楽しめる本でした。
きっと著者自身が楽しみながら書いていたから、読んでいるこちらも楽しめるんでしょうね。
軽快な語り口のおかげか、書くことに対して気楽でいいんだと、負担から解放されたような気分になりました。
文章テクニックうんぬんよりも、著者の言い回しや表現がけっこう勉強になります。
きっと、「SNS」や「note」だと、こういう文章がウケるんだろうなぁ、という印象です。
3冊目『あなたの話はなぜ「通じない」のか』山田ズーニー
最後は山田ズーニーさんの『あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)』です。
ズーニーさんは、個人的に好きな人で、著書をいくつか読みました。
その中でもこれはタイトルの通り、文章をうまく書くための本ではなく話すための本です。
それでも文章を書く上で、とても参考になる内容でした。
基本的なことですが、話の組み立て方や伝えたい事柄を明確にするという部分は、書くことも話すことも共通であるからです。
表現されない自己は存在しないのと同じ
ズーニーさんの著書に出てくる言葉で、「表現されない自己は存在しないのと同じ」というものがあります。
どの本だったかは正直あやふやですが、「自分のもっている考えでも相手に伝わってなければ、それは存在していないのと同じだよ」っていう意味で出てきました。
この言葉が、私の中にグサッと刺さりました。
どんなに素晴らしい考えや意見を持っていたとしても、それを自分の中にとどめて表現しないのであれば、この世に存在していない。表現されて伝わることで初めて存在できる。
だから何でもいいから、表現を行う手段を常に磨いておこうと思いました。
相手に伝えることの意味を改めて考えさせられますよね。
あとがき
今回は、私が読んで役に立った文章本を3冊紹介しました。
まとめておくと以下の3冊です。
文章はとにかく書くことが大事ですよね。
Twitterでもブログでもnoteでも何でもいいので、とにかく書いて書いて人に見てもらうことで、次第に上達していくと思います。
私もまだまだ未熟な発展途上なので、一緒に学んでいきましょう。
では、また♪
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